競艇・競馬・競輪・オートレースでは、出走表に掲載される数字も、レースの条件も異なります。勝率が高い選手、競走得点が高い選手、好時計を持つ馬が出走していても、その数字だけで着順が決まるわけではありません。
そこで混合レーティング研究所では、実績や適性、展開、当日の状態などを分けて整理し、出走者同士を比較するための指標として混合レーティング(MR)を用います。
この記事では、MRの評価方法と計算例、各競技で確認するデータ、数値を読む際の注意点を解説します。
■ 混合レーティングとは
混合レーティングは、複数の評価項目を一定の配点で合成する、当研究所独自の分析指標です。
目的は、評価の根拠を見える形にすることです。「実績が上位」「条件が合う」「展開に不確定要素がある」といった判断を分けて示すことで、総合点だけでは分からない違いを読み取れるようにします。
MRは公式のレーティングではありません。また、点数は勝率や的中率を直接示すものではありません。80点の出走者に80%の勝率がある、という意味ではない点に注意が必要です。
■ MRの基本配点
当研究所の基本配点は、次の合計100点です。
市場評価:30点
実績評価:25点
適性評価:20点
展開評価:15点
状態評価:10点
市場評価はオッズなどに表れた支持、実績評価は過去成績、適性評価は今回の条件との相性を整理します。展開評価は位置取りや進入、ライン、ハンデなど、状態評価は当日の展示や試走、馬体重などを確認します。
同じ情報を複数の項目で重ねて加点すると、特定の要素を過大評価する可能性があります。何をどの項目に使ったかを明示することが、評価の透明性につながります。
■ 計算例で見るMR
ここでは、計算方法を説明するために架空の出走者Aを使います。実在する選手や馬の評価ではありません。
各項目を0~100で評価したと仮定します。
市場評価:70
実績評価:85
適性評価:80
展開評価:60
状態評価:75
MR=市場評価×0.30+実績評価×0.25+適性評価×0.20+展開評価×0.15+状態評価×0.10
出走者Aの計算は、次のようになります。
市場:70×0.30=21.00
実績:85×0.25=21.25
適性:80×0.20=16.00
展開:60×0.15=9.00
状態:75×0.10=7.50
合計:74.75点
表示を小数第1位にそろえる場合は、74.8点です。
この例では、実績と適性の評価が比較的高く、展開評価が低くなっています。総合点と一緒に内訳を見ると、どこが強みで、どこに不確定要素があるかを確認できます。
ただし、合成式を示すだけでは十分ではありません。実際の記事では、各項目の評価値をどのデータから算出したかも説明する必要があります。
■ 公営4競技で確認するデータ
【競艇】
全国・当地の成績、モーター成績、枠番、平均スタートタイミング、展示情報などを確認します。
モーターの2連率が高くても、当日の動きまで同じとは限りません。過去の成績と直前の展示を分けて読み、進入や水面条件も合わせて考えます。
【競馬】
近走成績、対戦相手、距離・コース・馬場への適性、斤量、脚質などを確認します。
同じ着順でも、相手関係やレース内容によって意味は変わります。着順だけで評価を完結させず、今回の条件で過去の内容を再現できるかを考えます。
【競輪】
競走得点、近況成績、脚質、想定されるライン、位置取りなどを確認します。
個人の得点が高くても、ライン構成や仕掛ける位置によって走りやすさは変わります。並びが未確認の場合は、その不確実性を明記します。
【オートレース】
近況成績、試走タイム、ハンデ、スタート、走路状態別の成績などを確認します。
試走タイムだけで比較せず、ハンデ差や前方の選手を追い抜く条件も考えます。良走路と湿走路では評価が変わる可能性があるため、当日の走路確認が必要です。
■ MR順位表は点差と内訳を読む
MR順位表では、順位だけでなく点差に注目します。
例えば、1位が78.2点、2位が77.8点なら、差は0.4点です。この差だけを根拠に、1位が明確に優位だと断定することはできません。評価方法や未確定情報によって順位が入れ替わる可能性があります。
一方、総合点が近くても、評価の内訳は異なる場合があります。実績で高く評価された出走者と、今回の条件への適性で高く評価された出走者では、注目すべき点が違います。
どの程度の点差が結果に結びつくかは、過去の評価と結果を照合して検証する必要があります。
■ データが不足している場合の扱い
オッズ、展示、試走、馬場状態などが未発表の場合、その情報を確認したかのように点数へ反映してはいけません。
記事では、次の内容を明記します。
・使用したデータと確認時点
・未確認の評価項目
・暫定評価か確定評価か
・評価が変わる可能性のある条件
未確認項目を一律の仮点で埋める場合も、その方法を説明する必要があります。情報がそろった評価と、欠けた状態の評価を、同じ確かさで扱わないことが大切です。
■ 競技が違うMRを比較するときの注意点
競艇の80点と競馬の80点が、同じ勝ちやすさを示すとは限りません。出走数、データの性質、各項目の採点基準が異なるためです。
まずは同じレース内での比較に用い、競技をまたいで比較する場合は、採点基準と過去の検証結果を確認します。100点満点にそろえることと、競技間で同じ意味の点数にすることは、別の課題です。
■ レース後に評価を検証する
MRの活用では、レース前の評価と実際の結果を照合する作業も必要です。
実績評価が結果につながったか、想定した展開と実際の展開が違ったか、当日の状態を十分に反映できたかを確認します。
一度の結果だけで配点を変更すると、そのレースに合わせすぎる可能性があります。複数のレースを蓄積し、同じ基準で検証を続けることが、評価方法の改善につながります。
■ 関連する基礎解説
公営4競技を共通の視点で整理する考え方は、次のページでも解説しています。
混合レーティング研究所|公営4競技データ分析
https://publicracingrating.com/混合レーティング研究所|公営4競技データ分析(/
■ 免責事項
本記事は、公営競技のデータの読み方と当研究所独自の分析方法を説明するものであり、的中や利益を保証するものではありません。計算例は説明用の架空データです。
出走情報、オッズ、開催時刻、天候、馬場・走路状態などは変更される場合があります。最新情報は各競技の公式発表をご確認ください。
投票は20歳以上の方が、ご自身の判断と責任のもと、生活に支障のない範囲で行ってください。
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